2023年08月30日

番外 長野県の古墳④ー3 川柳将軍塚古墳の埴輪棺 長野市 小円丘 径4m

 前回の森将軍塚古墳の埴輪棺に続けて、川柳将軍塚古墳の「埴輪棺」です。ただし、円筒埴輪を棺として転用したのではなく、下記のように円筒埴輪に似せた甕形土器を使用したものだそうです。それならば、おっさん的には「円筒埴輪形土器棺」かな?と思ってしまいました。
 また、この棺が出土した場所を「古墳」ではなく、「小円丘」としているので、後者の表記を採りました。
 長野市のHP.にある「長野市文化財データベース」の「頭で感じる文化財 デジタル図鑑(頭感)」の「指定文化財詳細の埴輪円筒棺」の項目で、「長野県最古の古墳のひとつである川柳(せんりゅう)将軍塚の前方部近くに、直径約4m、高さ1m足らずの小円丘がある。埴輪円筒棺はこの中で眠っていたもので、昭和四年、将軍塚保存会がその環境整備のため植林したときに発見された。(中略)この円筒棺はふつうの埴輪円筒の作り方と違い大型の甕(かめ)形土器を積み上げて作られており、その凸帯が口唇状となっているのが注目される。また、棺には三角の窓がほぼ対称に二個開けられている。これらの点から、この円筒棺は埴輪円筒を利用したものではなく、特製のものとみられ、ほかに出土する埴輪円筒と明らかに異なるもので楕(だ)円形を呈している。(後略)」と記されています。
 この「埴輪円筒棺」は、長野市の有形文化財に指定されています。

 余談ですが、この「埴輪円筒棺」については、2018年4月23日のブログ「367-1 川柳将軍塚古墳の補足」として取り上げていました。重複していますが、御寛恕ください。


 下石川区川柳将軍塚保存会の説明板。

 説明板と「圓筒棺史蹟」銘の石柱。


 小円丘。
        以上2016年4月撮影。  


Posted by じこま at 06:07Comments(0)