2025年05月01日

番外 福井県の古墳⑭ー1 向山1号墳[向山古墳群] 若狭町 49m 

 向山1号墳は、向山古墳群の中で主墳的な存在の前方後円墳です。ただし、10年ほど前の訪問で、他の古墳の印象が強く残っているためか、記憶が残っていません。他の古墳とは、約3km北に位置する城山古墳(2018年11月2日のブログで、「925 城山古墳」として掲載)のことですが、ここでは触れません。
 若狭町歴史文化館の「若狭町古墳マップ」の「5 向山1号墳」の項目で、「向山1号墳は、脇袋古墳群の西1.5kmの尾根上に、5世紀中ごろに造られた全長48.6mの前方後円墳です。(中略)前方部に武器埋納施設、後円部に本州最古の横穴式石室があります。円筒・形象埴輪のほか、豊富な武器・武具・馬具・装身具類等が福井県指定有形文化財となっています。」と記されています。

 余談ですが、この古墳が「本州最古の横穴式石室」を有するとは、このブログを書くまでは知りませんでした。横穴式石室は、福岡県福岡市の老司古墳(ランキング630位)や鋤崎古墳(ランキング1037位)が初期のタイプとして知られていますが、この向山1号墳が九州北部の影響下で築造された可能性が高いと思われます。また、この古墳から出土した「金製垂飾付耳飾」は朝鮮半島産と考えられており、被葬者の交流の広域性が想定されます。


 後円部右側。左側。

 前方部右側。左側。


 前方部から後円部。

 後円部墳頂。


 遠景。南から。
        以上2015年3月撮影。  


Posted by じこま at 07:07Comments(0)