2022年02月16日

番外 福島県の古墳⑭ 庚申壇古墳 本宮市 円墳 径36m

 国道4号線の「南ノ内」交差点を南東方向に曲がり、しばらく行くと案内標識があり、左折し林の方に向かうと、本宮市教育委員会の大きな説明板があります。古墳はその林の中にあります。墳頂には、3基の石塔が建立され、そのうちの1基に「庚申供養塔」と彫られた石塔があります。この石塔が、古墳名の由来になっているのかもしれません。
 奈良女子大学の「前方後円墳データベース(全国版)」の「庚申壇古墳」の項目で、「墳丘 形状:前方後円 築成:前方部:1段、後円部:2段 墳長:45以上 後円部:径32m 高4.7m 前方部:長13以上 高2以上 特記事項【その他】前方部は先端部が失われている。」と記されています。
 ただし、福島大学行政政策学類考古学研究室による『庚申壇古墳2 福島県本宮市庚申壇古墳発掘調査報告書』では、「以上により、古墳各部の規模は以下のとおりに復元できる。すなわち、墳長35.5m、後円部直径32m、前方部長5.4m、前方部前端幅約17m、くびれ部幅約15m、前方部最大高2.0mである。前方部の長さが後円部直径の1/4に満たないことから、現状で本古墳は造り出し付き円墳の範疇にふくまれることになる。」(p.34)と述べられています。したがって、ここでは、円墳(造り出し付円墳)として書いています。
 古墳は、本宮市の史跡に指定されています。


 本宮市教委の説明板。


 円丘部右側。左側。

 造り出し右側。左側。


 造り出しから円丘部。


 墳頂。円丘部端ほぼ全景。


 全景。右が円丘部、左が造り出し。北から。
        以上2017年4月撮影。  


Posted by じこま at 08:08Comments(0)