2024年08月04日

番外 愛知県の古墳㊲ 池田1号墳 豊田市 円墳 径19m

 古墳は、猿投山から南にのびる丘陵上に立地しており、すぐ北に「猿投グリーンロード」の「猿投東IC」があります。特別養護老人ホーム「猿投の楽園」の道路北側に案内板が設置されています。そこから上っていくと、石柱があり、墳丘の前に説明板も設置されています。墳丘の状態は良く、特に複室構造の横穴式石室は巨石を用いて造られており、圧倒的な存在感がありました。

 森泰通さんは、「136 池田1号墳」(『愛知県史 資料編3 考古3古墳』所収)の項目で、「墳丘は径19m、高さ3.5mを測る2段築成の円墳で、角礫数個を積み上げた外護列石が二重に巡っている。トレンチ調査では、周溝は確認されていない。」、「主体部は南西方向に開口する複室構造の横穴式石室で、一辺が1mを超える花崗岩の巨石を使用している。羨道部前方が破壊されているが、現存する石室全長は9.9mを測る。玄室平面形は、前室・後室一連の胴張り形で、それぞれ長さ3.2m・2.8m、最大幅2.4m・2.2mを測る。」(p.432)と述べています。
 古墳は、「池田第1号墳」という名称で、愛知県の史跡に指定されています。

 余談ですが、この古墳の約1.8km北に猿投神社、約1.5km南に舞木廃寺があります。前者は三河国の三宮、後者は7世紀後半の白鳳期に建立された国指定史跡です。古墳の被葬者の子孫も、この地で大きな影響力を持っていたと妄想してしまいました。


 案内板。

 石柱。

 豊田市教委の説明板。


 石室入口。

 石室内部(玄室)。

 石室内部から入口を見る。


 墳頂。


 墳丘の一部。

 やや全景。

 2つで全景。

 全景。

 遠景。
        以上2024年1月撮影。  


Posted by じこま at 07:07Comments(0)