2018年12月26日

[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m

 本巣市教育委員会社会教育課の「船来山67号墳・76号墳測量調査現地説明会資料 平成27年8月8日」では、「船来山76号墳から西へ300mほど離れた62号墳(平成25年調査)も、測量調査の結果、前方後方墳である可能性が指摘されています。船来山の西側の尾根上は方墳を基調とする前期古墳でまとまる可能性も出てきました。こうした前方後方墳や方墳が卓越する古墳群としては、近隣の揖斐川町白石古墳群、養老町象鼻山古墳群に類例があり、方墳の時代から船来山5号墳(全長約62m、平成26年度調査)のような前方後円墳の時代へと、前期中葉から後葉(4世紀後半)にかけて変わる可能性も出てきました。 過去に調査された24号墳や27号墳などの東側の古墳は、円墳や前方後円墳と報告されています。同じ船来山の中で、なぜ東西で墳形の異なる前期古墳が形成されるのか、また今回の古墳のようにほぼ同時期に築造される古墳の性格をどのように考えるのか、標高約115mに立地する前方後円墳の5号墳が登場する背景は何かなど、これまで船来山古墳群を特徴づけた横穴式石室にみる後期・終末期古墳の築造前の様子が少しずつ明らかになってきました。(pp.3~4)」と述べられています。2018年11月に「船来山古墳群」が国の文化審議会で国指定史跡の答申を受けているので、近々正式に国指定史跡となることでしょう。       
 独立丘陵の船来山には、300基近い古墳が築造され東海地方最大級の古墳群と言われています。本巣市のHP.の「船来山古墳群」の項目で、「船来山古墳群の特徴として圧倒的な数を誇る大古墳群であるということのほかに、1同じ支群の中に古墳時代前期の古墳(4世紀)と古墳時代後期の群集墳(5世紀末から7世紀)が造られている 2前方後円墳、円墳、前方後方墳、方墳など多様な形の古墳が造られている 3同じ支群の中の横穴式石室でも、深い竪穴墓坑を伴う竪穴系横口式石室の系譜をひく石室、無袖式石室など多様な形式の石室が造られているという特徴がみられます。それぞれの集団が墓域として意識して造っていった古墳群であることが分かってきました。」と記されています。5号墳は群中最大の規模を誇り、船来山の山頂付近に築かれています。当初は2基の古墳と考えられていたそうですが、測量調査の結果前方後円墳と確認されたそうです。墳丘はよく残されており、美しい姿をみせています。また、行政や有志による「船来山古墳の会」などの活動が古墳群の存在意義をさらに高めています。

 本巣市教委の説明板。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 船来山山頂2つ。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 後円部右側。左側。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m

 前方部右側。左側。前方部から後円部。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 前方部右隅から後円部。前方部左隅から後円部。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 後円部墳頂。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 葺石列2つ。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 山頂からの近景。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m


 船来山遠景。南から。
[1055-2] 船来山(ふなきやま)5号墳 岐阜県本巣市 約62m
            以上2015年5月撮影。



Posted by じこま at 08:08│Comments(0)
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