2019年03月26日
[1227-8] 壬生牛塚古墳 栃木県壬生町 47→(60・65)m
HP.「壬生町文化財デジタルマップ」の「牛塚古墳」の項目で、「牛塚古墳は東側にある車塚古墳(円墳)とともに、町の中央部を南流する黒川東岸の台地上につくられた前方後円墳です。墳形は前方部が短く、上から見ると帆立貝のような形をしているため『帆立貝型の前方後円墳』とも呼ばれています。 墳丘は二段につくられ、第一段平坦面(基壇)が幅広くつくられているのが特徴です。 墳丘第一段の全長は約60m、後円部の高さは約5mあります。墳丘の周囲には堀(周溝)がめぐっていましたが、ほとんどが埋もれてしまい、わずかなくぼ地としてその姿を確認することができます。 近年の発掘調査の結果、堀は浅く掘られた堀の中央部を、さらに掘り下げて造る二段堀りの堀であることが判明しました。」と記されています。また、奈良女子大学の前方後円墳データベースの「壬生牛塚古墳」の項目で、「墳丘 形状:前方後円(帆立貝形) 築成:前方部2段、後円部:2段 墳長:64.5m 後円部:径34.72m 高5.55m 前方部:幅24.94m 高:2.79m 特記事項【周濠】あり。」と記されています。古墳は、国の史跡に指定されています。
この古墳は基壇を有する帆立貝形前方後円墳ということで、前にも触れましたが、「下野型古墳」に属する古墳と考えられます。墳長のデータが大きく異なるのは基壇部分を墳丘とみなすか否かという点にあると思います。土生田純之さんは、「この『基壇』については、後述するようにかつて地元の研究者は墳丘に含めないことが慣例となっていた。つまり、平坦な『基壇』は墳丘ではなく、付属状施設として理解されていたのである。しかし、後の『畿内』を始め他地方との整合性等から今日では墳丘に含めるようになっている。このことについては後述するように、『基壇』は単に地表面を削平して整えたのではなく、盛土を伴っており明らかに墳丘の一部を形成するものであることが判明している。」(「下野型古墳の歴史的意義」pp.199~200 『専修人文論集 100号』所収)と述べています。
上記のように、基壇部分を含んで60m級の古墳なので、規模の小さな印象は否めません。さらに、東に隣接する壬生車塚古墳(ランキング533位)が屈指の巨大円墳だけになおさらです。
約500m南に壬生愛宕塚古墳(ランキング621位)があります。
壬生町教委の説明板。![[1227-8] 壬生牛塚古墳 栃木県壬生町 47→(60・65)m](//img01.dosugoi.net/usr/k/o/f/kofun/CA390397_12.JPG)
前方部から後円部。![[1227-8] 壬生牛塚古墳 栃木県壬生町 47→(60・65)m](//img01.dosugoi.net/usr/k/o/f/kofun/CA390400_8.JPG)
前方部右隅から後円部。![[1227-8] 壬生牛塚古墳 栃木県壬生町 47→(60・65)m](//img01.dosugoi.net/usr/k/o/f/kofun/CA390399_9.JPG)
全景(横から)。右が後円部、左が前方部。東から。
以上2017年3月撮影。
前方部から後円部。![[1227-8] 壬生牛塚古墳 栃木県壬生町 47→(60・65)m](//img01.dosugoi.net/usr/k/o/f/kofun/CA390352_12.JPG)
前方部右隅から後円部。![[1227-8] 壬生牛塚古墳 栃木県壬生町 47→(60・65)m](//img01.dosugoi.net/usr/k/o/f/kofun/CA390353_13.JPG)
全景(横から)。右が後円部、左が前方部。東から。
以上2015年1月撮影。
この古墳は基壇を有する帆立貝形前方後円墳ということで、前にも触れましたが、「下野型古墳」に属する古墳と考えられます。墳長のデータが大きく異なるのは基壇部分を墳丘とみなすか否かという点にあると思います。土生田純之さんは、「この『基壇』については、後述するようにかつて地元の研究者は墳丘に含めないことが慣例となっていた。つまり、平坦な『基壇』は墳丘ではなく、付属状施設として理解されていたのである。しかし、後の『畿内』を始め他地方との整合性等から今日では墳丘に含めるようになっている。このことについては後述するように、『基壇』は単に地表面を削平して整えたのではなく、盛土を伴っており明らかに墳丘の一部を形成するものであることが判明している。」(「下野型古墳の歴史的意義」pp.199~200 『専修人文論集 100号』所収)と述べています。
上記のように、基壇部分を含んで60m級の古墳なので、規模の小さな印象は否めません。さらに、東に隣接する壬生車塚古墳(ランキング533位)が屈指の巨大円墳だけになおさらです。
約500m南に壬生愛宕塚古墳(ランキング621位)があります。
壬生町教委の説明板。
前方部から後円部。
前方部右隅から後円部。
全景(横から)。右が後円部、左が前方部。東から。
前方部から後円部。
前方部右隅から後円部。
全景(横から)。右が後円部、左が前方部。東から。
Posted by じこま at 08:08│Comments(0)