2020年08月22日

補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 

 下谷A号墳(東村22号墳)の訪問途中に、墳丘が整備されている古墳を見つけました。最初、円墳と思って絵を撮っていましたが、北西側に造り出しのある円墳でした。伊勢崎市教育委員会の新説明板では、「北西方向に小さな造り出しがある、帆立貝形の古墳であることが判明しました」と表示してありましたが、この規模の造り出しならば、「帆立貝形前方後円墳」より「造り出し付円墳」が妥当だと思いました。下記の伊勢崎市のHP.でも後者の「造り出しのある円墳」という表現が見られます。
 伊勢崎市のHP.の「鶴巻古墳」の項目で、「この古墳は、6世紀末に築造された。直径34メートルあり、西に短い造り出しのある円墳である。榛名山二ツ岳の噴火による角閃石安山岩と凝灰質砂岩を使用した優美な横穴式石室をもつ。墳丘には円筒埴輪が80センチメートル間隔で配列されていた。石室内からは刀子(とうす)、金銅製耳環(じかん)、馬具などが出土した。平成8年に復元整備を行った。」と記されています。古墳は、伊勢崎市の史跡に指定され、史跡公園として保存されています。
 余談ですが、古墳研究者のバイブル的存在の『前方後円墳集成』では、「〈墳丘〉 帆立貝形前方後円墳(前方部長が後円部径の4分の1以上で2分の1未満のものを目安とする。前方部長が同じく4分の1未満の場合は、造出付き円墳として扱い、対象外とする)」と定義しています。(近藤義郎編『前方後円墳集成 中部編』 p.17) 


 旧説明版。伊勢崎市教委の新説明板。
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 


 石室入口。石室の説明版。
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 


 墳頂。
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 


 全景。
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 

 全景。手前が造り出し。
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 

 全景(横から)。左が造り出し。
補遺[1021-7-1] 下谷A号墳のおまけの「鶴巻古墳(東村8号墳)」 群馬県伊勢崎市 造り出し付円墳 径34m 
            以上2020年7月撮影。



Posted by じこま at 08:08│Comments(0)
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