2018年07月15日

660 西山古墳(西山1号墳) 京都府城陽市 前方後方墳 75(80)m

 春日宇光さんは「同志社大学所蔵城陽市西山2号墳出土資料調査報告 ー武器・農工具を中心としてー」の中で、「1号墳は全長約80mの前方後方墳で、古墳群中最も規模が大きい。後方部から異なる種類の粘土を交互に積み重ねた特殊な粘土槨が検出され、針状鉄器と布留式土器片などが出土した。」(p.21)と述べています。
 消滅古墳です。現在は高台の住宅地となっており、唯一の痕跡といえば、跡地付近が周辺より高さがあることでしょうか。久津川古墳群の西山古墳群(枝群)に属し、約400m南西に久津川車塚古墳(ランキング50位)、約400m西に芭蕉塚古墳(ランキング188位)があります。

 後方部右側跡。左側跡。北西から。

 前方部右側跡。左側跡。南東から。
            城陽市久世下大谷6-12付近。

 前方部跡から後方部跡2つ。北西から。
            以上2016年5月撮影。  


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2018年07月15日

659 珠城山2号墳 奈良県桜井市 75(85)m

 独立丘陵の珠城山に、3基の古墳が築造されておりその中で最大規模の古墳です。国指定史跡「珠城山古墳群」を構成する古墳のひとつです。桜井市観光協会のHP.の「珠城山古墳群(桜井市 巻野内)」の項目では、「【2号墳】全長85mと群中一番大きく前方部を西に向けています。後円部墳頂などが調査されましたが内部主体は不明です。前方部の前面にはかって小石室が存在していましたが消滅しています。」と記されています。ただし、全長75mとする資料も複数あります。説明板の墳形図をみると、前方部の端を北側か南側どちらに設定するかで数値が異なってくると思います。
 約400m北に渋谷向山古墳(ランキング7位)、約600m西に纏向遺跡の大型建物群跡があります。余談になりますが、この珠城山は渋谷向山古墳のビューポイントとなっています。

 桜井市教委の説明板2つ。



 後円部中央。右側。左側。

 前方部。前方部から後円部。


 後円部端近景。東から。


 全景。右が前方部、左が後円部。北から。


 桜井市教委の旧説明板2つ。
            以上2013年11月撮影。  


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2018年07月15日

658 狐井塚古墳 奈良県大和高田市 75m

 宮内庁が「陵西(おかにし)陵墓参考地」として管理している古墳です。そのため、立ち入りは禁止されています。「残念だらー」。 
 河上邦彦さんは、「全長七五メートル、後円部の高さ六メートル、周囲は溜池や水田で濠の痕跡が残っていたが、近年その一部が埋め立てられた。」と述べられています(『大和葛城の大古墳群 馬見古墳群』p.63)。
 この古墳の約200m北西に、墳丘200m超の巨大古墳である築山古墳(ランキング27位)があります。位置的には、狐井塚古墳が築山古墳の陪塚的存在だと思われますが、宮内庁は築山古墳も「磐園陵墓参考地」としています。大古墳群の馬見古墳群の南端の築山古墳群(枝群)に属しています。

 石柱。立札(制札)。
            以上2008年10月撮影。


 後円部近景。


 前方部左隅付近から後円部。


 前方部右隅付近から後円部。
              以上2012年3月撮影。


 前方部端近景。


 前方部右隅付近から後円部。
            以上2018年3月撮影。  


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2018年07月15日

657 櫛玉比売命神社古墳 愛媛県松山市 75m

 愛媛県では、今治市の相ノ谷1号墳(ランキング553位)に次ぐ規模の古墳です(おっさん註 墳長不確定の鯨山古墳(ランキング[125位])は除く)。松山市教育委員会・財団法人松山市生涯学習振興財団埋蔵文化財センターの報告書『北条片町遺跡』によると、「前期古墳では、立岩川周辺に櫛玉比売命神社古墳(全長75m)や国津比古命神社古墳(全長50m)の前方後円墳が隣接して築造される。いずれも自然地形を利用して築造されており、墳丘には葺石を葺いており、円筒埴輪片が採集されている。」(pp.2~4)と述べられています。
 2つの古墳は立岩川の南の独立丘陵上にあり、築造時は海を臨む河口付近であったと思われます。櫛玉比売命神社古墳は、後円部の西側が参道となり、くびれ部から前方部にかけて神社の社殿が建立され、墳丘はかなり改変されていますが、その大きさは実感することができます。隣接している国津比古命神社古墳も、後円部墳頂に社殿が建立されており、神社の解説板の文章を読まなければ古墳であるとは気づきません。

 神社の石柱。



 後円部近景。


 後円部から前方部。


 前方部右隅から後円部。南から。


 全景(横から)。右が前方部、左が後円部。北西から。
            以上2017年5月撮影。


 後円部近景。


 前方部?右側。左側。


 後円部から前方部。
              以上2013年4月撮影。


   おまけ   国津比古命神社古墳(全長50mの前方後円墳)

 神社の解説板。


 後円部墳頂。


 前方部右端から後円部。


 全景。左手前が後円部、右奥が前方部。北から。
            以上2017年5月撮影。  


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